OCP活動報告 Vol.209 オオムラサキの棲む里山づくり
経営情報学科3年 福田 純平
経営情報学科3年 江戸 祐貴
経営情報学科3年 小泉 大樹
昨年の6月から11月にかけて、毎月、「NPO法人つくば環境フォーラム」の活動に参加してきました。私たちの活動の中心は、つくば市の「くぬぎの森」でこの団体が実施する「森づくりボランティア」です。
その活動内容の一つ目は、外来植物のセイタカアワダチソウを抜く作業です。セイタカアワダチソウが勢いよく繁殖して植生が変わり、「くぬぎの森」が日本の国蝶に指定されているオオムラサキの棲み難い森になってしまいました。セイタカアワダチソウの除去により、この蝶が棲める森を取り戻すのが作業の目的です。
二つ目は、枯れた松の解体と新しい松の木の苗植えです。オオムラサキは、松の樹液を餌にします。しかし、「くぬぎの森」に生えている松は、松食い虫によって食い荒らされ、立ち枯れていました。そこで、死んだ松を切り倒し、空いたスペースに新しい松の苗を植えました。
三つ目は、竹の解体です。森の中にまで侵入してしまった竹を切り倒し解体しました。竹は松と違い固くて枝の部分が多かったので解体がとても大変でした。
四つ目は、里山の植生調査です。里山にはさまざまな植物が生えていますので、その植物の分布を調査しました。
この活動を終えた時、何かをやり遂げたという達成感がありました。6月に初めて「くぬぎの森」に入った時にはオオムラサキを見ることができませんでしたが、9月の活動中に初めてこの国蝶を間近に見て、環境保全に少しでも貢献できた喜びを実感しました。それと同時に、今回の活動は、身をもって環境保全がどのように行われているかを知る貴重な経験になりました。また、すばらしい自然もたくさんの人たちのそれを守り抜こうという強い意志に支えられていることを知り、人と人とが協力して環境保全という一つの目標を達成することの大切さとすばらしさも学ぶことができました。
(2015年7月27日常陽新聞掲載)